歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
平成26年3月句会の秀句 |
「ゼロ」 |
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高齢の世におたけびのゼロ歳児 | 仁美 | |
0からの出発でした無垢でした | 千絵 | |
アニメからゼロ戦を知る現代っ子 | 金次 | |
「大きい」 |
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受け入れることで大河となるプラン | 照美 | |
百号の画布へ男の夢を描く | みち子 | |
脱皮する大きな花火上げてから | 貞子 | |
「板」 |
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反原発の立て看板もない都会 | 八洲雄 | |
胸板厚き仏に縋る冬の章 | 道子 | |
独り居を回覧板に監視させ | 冨士夫 | |
「じっくり」 |
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何ゆえに全裸で沈思するロダン | 智子 | |
一冊の本に指紋を埋め尽くす | 道子 | |
塾生へやがて揺るがぬ愛となる | 陽子 | |
「飾る」 |
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飾るから風に明日を奪われる | 正塔 | |
粉飾はしない命の決算書 | のどか | |
被災地に錦飾った金メダル | 雅子 | |
「雑詠」 |
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肩へ手を回す少数派の媚態 | 柳子 | |
結跏趺坐支点に確とおく矜持 | 文子 | |
春風に洗われ新しい私 | 陽子 |