歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
令和6年8月句会の秀句 |
「語 る」 杉本 憩舟 選 | ||
少年の気炎主張は今佳境 | 前田ゆうこ | |
老大樹戦火の記憶語り継ぐ | 住田勢津子 | |
語部の手のケロイドは焼夷弾 | 原 雄一郎 | |
「ノック」 堀田 志保 選 | ||
ノックして互いの命支え合う | 赤星 陽子 | |
自分にノック心に決めた道を行く | 近藤満智代 | |
ノックアウトの形に服が脱いである | 梶田 隆男 | |
「溢れる」 水谷 裕子 選 | ||
野外フェス活気溢れる風物詩 | 大村あき子 | |
一生に何度溢れた涙壷 | 土佐 昌子 | |
飽食の陰で飢餓生む世の矛盾 | 楠木 博子 | |
「気まぐれ」 倉知 武好 選 | ||
飽き性で棚に並んだ入門書 | 岡部 倫子 | |
昨日とは別のポエムで語る愛 | 織田 広花 | |
気まぐれな男が投げるど真ん中 | 白石 てる | |
「さすが」 佐藤 文子 選 | ||
葉脈の陰に隠してあった棘 | 加藤 由美 | |
生かされてさすがに思い業を抱く | 鬼頭 照苑 | |
広重は波にもまれて波を知る | 梶田 隆男 | |
「雑 詠」 荒川八洲雄 選 | ||
どっかりと夏が居座る象の鼻 | 前田ゆうこ | |
ページ夏色 京紅淡く大文字 | 朝岡えりか | |
人間の愚か諭して夏が行く | 喜多村正儀 |