歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
令和元年8月句会の秀句 |
「カード」 橋本律雄 選 | ||
カードとは無縁時代に染まらない | 松原ヒロ子 | |
生きた恩ドナーカードに示す意思 | 橋本悟郎 | |
どのカード切れば女神に逢えますか | 川村道子 | |
「並ぶ」 髙木みち子 選 | ||
ライバルと並びめらめら湧く闘志 | 島津敏子 | |
平行線意志は曲げない正義感 | 山田初男 | |
二人の歩ぴったりあって丸く住む | 大野恵子 | |
「戦う」 森峰義 選 | ||
子を守る母の戦は二十五時 | 山田初男 | |
戦意喪失敵から塩を送られる | 川村道子 | |
アップルパイ焼けて戦はおひらきに | 水谷裕子 | |
「祭り」 加藤由美 選 | ||
短夜へ祭り太鼓を打ち鳴らせ | 浜口剛史 | |
潮は満ち今産道の幕が開く | 時任敏子 | |
右顧左眄あとの祭りを繰り返す | 橋本悟郎 | |
「まろやか」 浜口剛史 選 | ||
幾山河越えて魂まろやかに | 松原ヒロ子 | |
修羅の門くぐった人の円熟味 | 佐藤文子 | |
歳月がまろやかにする人間味 | 恵利菊江 | |
「雑詠」 冨田末男 選 | ||
暑さには負けない熱い胸がある | 近藤満智代 | |
炎天に蝉渾身の反戦歌 | 橋本悟郎 | |
凛とした姿で座る母の星 | 梶田隆男 |