歴史と伝統の中日川柳会の秀句

第124回 中部地区川柳大会入選句
「劇」 猫田千恵子 選
あなたには喜劇でしたねあなかしこ木村英昭
ヒロインも鰯の群れがいて主役大島凪子
寸劇が始まる空が掻きくもる柴田比呂志
「劇」 山下吉宣 選
悲劇への警鐘鳴らす拝謁記大内敏男
慈悲深い海にも生と死のドラマ喜多村正儀
喝采はないがふたりのロングラン竹内そのみ
「包む」 水野奈江子 選
幾重にも包む想いが消えぬよう赤星陽子
ブランドのスカーフで包んだ西瓜安藤なみ
ゆうパック秋一色を召し上がれ伊賀武久
「包む」 今田久帆 選
悲しみも笑いも包む割烹着森峰義
ボロボロのこころ包んだ温いハグ三好光明
忘却の包みを破るバラの棘江崎秀子
「ほのぼの」 大島凪子 選
変わりなし日誌に書いて夜勤明け水野奈江子
カルガモのビリを気遣うお引越し橋本悟郎
箸転ぶケラケラ笑うつけまつげ位田仁美
「ほのぼの」 杉本憩舟 選
ほのぼのと白寿お手玉よく弾む大野恵子
ブータンに倣うほのぼの幸福度藤田京子
利かん坊寝顔やすらか浮かぶ笑み阪本周司
「チャージ」 浅野滋子 選
羊水に抱かれ命をチャージする浅井典子
チャージした脳があしたに勇み足林柳泉
充電に帰れと里の赤とんぼ中川早苗
「チャージ」 重徳光州 選
どん底の仕打ちを糧にチャージする三好金次
雄飛する夢へ力を蓄える丸山重司
満タンの愛に応えてする介護坂みつ江
「仰ぐ」 荒川八洲雄 選
天仰ぐ大樹は蟻を遊ばせる住田勢津子
仰角を上げて濁世をいざ行かん堀内重紀
縄文杉仰ぐ言霊聞こえそう武藤伶子

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