歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
令和3年7月句会の秀句 |
「むしろ」 白石てる 選 | ||
さざ波よりも刹那を生きる滝の音 | 橋本あずさ | |
直線より曲線多彩な絵が描ける | 荒川八洲雄 | |
メールよりむしろ癖字に癒される | 木村英昭 | |
「照る」 森峰義 選 | ||
日は燦燦遺言状はまだ書かぬ | 佐藤文子 | |
余韻に映える舞台感嘆符が踊る | 浅井典子 | |
灼熱の太陽嫌う足の裏 | 梶泰榮 | |
「外」 住田勢津子 選 | ||
呼吸器を静かに外す千羽鶴 | 髙木みち子 | |
産道をくぐり産声ありったけ | 岩田マリ | |
ヤングケアラー外に出せない闇がある | 松原ヒロ子 | |
「雑詠」 松原ヒロ子 選 | ||
たかが趣味されど本気が燃えている | 住田勢津子 | |
刃こぼれのままの残章にも矜恃 | 前田ゆうこ | |
涸れてなお薫る亡父の墨壺よ | 佐藤文子 |