歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
令和4年6月句会の秀句 |
「多い」 喜多村正儀 選 | ||
洗っても洗ってもなお業の灰汁 | 橋本悟郎 | |
多事多端にんげん力が試される | 川村道子 | |
喝采を浴びた二葉がよく育つ | 荒川照美 | |
「ドライ」 矢野五十二 選 | ||
割り切って生きるうしろは振り向かぬ | 時任敏子 | |
意に反し凌ぐ踏絵に覚悟する | 大野よね | |
背を向けて乾いた風の中にいる | 木原恵子 | |
「しぶしぶ」 木村英昭 選 | ||
ひと先ずは天狗の鼻を誉めておく | 佐藤文子 | |
子は親を選べず火の粉降ってくる | 川村道子 | |
通帳にしぶしぶ利子が付いている | 松原ヒロ子 | |
「含む」 加藤田鶴子 選 | ||
ミネラルをたっぷり含む父の釘 | 白石てる | |
りゅうぐうの砂に命の大ロマン | 荒川照美 | |
含羞やリンゴの花は白く咲く | 佐藤文子 | |
「雑詠」 原田多喜 選 | ||
人生の方程式を消す戦 | 川村道子 | |
別のもの見つけてやめる探し物 | 喜多村正儀 | |
朗読劇が沁みる絵のないラジオから | 橋本あずさ |