歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
令和4年11月句会の秀句 |
「試験」 荒川照美 選 | ||
毎日がテスト朝日が又登る | 松原ヒロ子 | |
ビーカーに未知なる夢が発芽する | 赤星陽子 | |
これも試験か子が鮮やかにノーと言う | 廣田洋江 | |
「すっかり」 森峰義 選 | ||
泣き切って西方浄土まで花野 | 朝岡えりか | |
なおも思慕爪の先まで君を恋う | 前田ゆうこ | |
すっかりと恋の虜へ一つ傘 | 江崎秀子 | |
「慎む」 松原ヒロ子 選 | ||
許そうと思う心を海にして | 橋本あずさ | |
美徳でしょうか主張を伏せた枯れすすき | 堀田志保 | |
ハンカチの折り目に慎みが宿る | 佐藤文子 | |
「雨」 木村英昭 選 | ||
切り捨てた端数が雨になる予感 | 梶田隆男 | |
空欄を埋めねば雨は降り止まぬ | 松浦美津江 | |
驟雨降る心の隙を突いてくる | 川村道子 | |
「雑詠」 加藤田鶴子 選 | ||
困ったら何時でも来いと母の海 | 細江春茂 | |
落丁もあった遥かな日のページ | 松原ヒロ子 | |
ひとひらの今を温めている両手 | 梶田隆男 |