歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
令和5年10月句会の秀句 |
「大 切」 位田 仁美 選 | ||
大切な命とことん使い切る | 髙木みち子 | |
ゆったりと流れる今を愛おしむ | 住田勢津子 | |
丁寧に畳むいとしい過去だから | 松原ヒロ子 | |
「消える」 杉本 憩舟 選 | ||
この世から消えてもあの世ある安堵 | 戸田冨士夫 | |
現世に童話の森は消えてゆく | 島津 敏子 | |
大空へぐんぐん子等のシャボン玉 | 廣田 洋江 | |
「 舌 」 白石 てる 選 | ||
毒舌を混ぜた祝辞にある温み | 髙木みち子 | |
ゴメンネが言えて少女は饒舌に | 矢野五十二 | |
プレゼンの机に高く積んだ舌 | 原田 多喜 | |
「きつい」 赤星 陽子 選 | ||
中段の構えで耐えている ひとり | 橋本あずさ | |
命運を試練にさらす男坂 | 杉本 憩舟 | |
経緯を話そうきつい冬こせば | 梶田 隆男 | |
「尽くす」 加藤田鶴子 選 | ||
推敲します言の葉を咀嚼して | 浅井 典子 | |
献身に応えてくれる「ありがとう」 | 堀田 志保 | |
過疎の風 諸行無常を知り尽くす | 木原 恵子 | |
「雑 詠」 冨田 末男 選 | ||
文脈が優しくなっていく平和 | 位田 仁美 | |
グルメフェス飢餓の子供の悲しい目 | 大井 恵子 | |
思いやる気持ちで築きあう平和 | 戸田冨士夫 |