歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
令和5年12月句会の秀句 |
「 庭 」 荒川 照美 選 | ||
過去という歴史の庭に黄砂降る | 松原ヒロ子 | |
冬ざれや枯山水と真向き合う | 佐藤 文子 | |
黙約の深さで香る白椿 | 橋本あずさ | |
「戻 る」 髙木みち子 選 | ||
悠久の刻を戻しているロマン | 島津 敏子 | |
修羅阿修羅 渦巻く胸の戻り船 | 大村あき子 | |
原点へ戻る勇気を風が押す | 加藤田鶴子 | |
「映える」 倉知 武好 選 | ||
言い訳も弱音も吐かず陽を背に | 小柳津絢子 | |
出来映えも努力も誉めて子を伸ばす | 廣田 洋江 | |
再雇用踏んばる父の菜っ葉服 | 坂 みつ江 | |
「調 子」 戸田冨士夫 選 | ||
幸運は調子に乗ると逃げていく | 梶田 隆男 | |
調子づくヒト科コロナが釘を刺す | 本多 雅子 | |
天界のリズムが狂う温暖化 | 早川 節子 | |
「たちまち」 加藤 由美 選 | ||
百歳も一炊の夢楽しかり | 川村 道子 | |
人生はあっという間の万華鏡 | 橋本あずさ | |
立ち待ちの試練に耐える最後尾 | 加藤田鶴子 | |
「雑 詠」 荒川八洲雄 選 | ||
ほとばしる気力と膝が乖離する | 木原 恵子 | |
忍ぶれどなお動脈に滾る赤 | 朝岡えりか | |
喜寿傘寿まだ機関車は錆びてない | 髙木みち子 |