歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
令和6年1月句会の秀句 |
「よくよく」 本多 雅子 選 | ||
ああ戦禍よくよくヒト科罪深い | 前田ゆうこ | |
よくよくの不運能登の地に合掌 | 橋本 悟郎 | |
確とした答が父の膝にある | 佐藤 文子 | |
「 薬 」 小柳津絢子 選 | ||
書一巻 常に私の薬箱 | 松原ヒロ子 | |
妙薬と気付く友から火の一語 | 白石 てる | |
八十路半ば薬に感謝しつつ生き | 大井 恵子 | |
「鋭 い」 森 峰義 選 | ||
竹を割る気迫がノーと言わせない | 荒川 照美 | |
返り血は覚悟鋭い記者のペン | 髙木みち子 | |
反戦のペンはいつでも研いである | 前田ゆうこ | |
「芽生える」 橋本 悟郎 選 | ||
震災後瞼に能登の雪月花 | 本多 雅子 | |
鉤括弧取って芽吹きの春を待つ | 松原ヒロ子 | |
胎動に触れて芽生える母性愛 | 木原 恵子 | |
「スマホ」 住田勢津子 選 | ||
さきがけの梅をスマホの待ち受けに | 松原ヒロ子 | |
スマホ見る軽さでガザを見てないか | 喜多村正儀 | |
スマホ充電さあふる里とおしゃべりだ | 廣田 洋江 | |
「雑 詠」 佐藤 文子 選 | ||
船出する未練と悔いを身の底に | 白石 てる | |
生かされて私が探す着地点 | 荒川 照美 | |
雪の白 無垢でいたいと降り積もる | 梶田 隆男 |