歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
令和6年4月句会の秀句 |
「怒る」 大野 恵子 選 | ||
立腹で尚さら恐い鬼瓦 | 加藤田鶴子 | |
面従腹背怒る気持ちを押しこめる | 岩田 マリ | |
人命を消し去る大義どこにある | 杉本 憩舟 | |
「幸い」 松浦美津江 選 | ||
半分こ出来るあなたがいてくれる | 廣田 洋江 | |
幸せの近道でした手を繋ぐ | 橋本あずさ | |
そして春幸いという駅にいる | 松原ヒロ子 | |
「少し」 江崎 秀子 選 | ||
行間に微量の毒を忍ばせる | 木原 恵子 | |
少しばかり運命に拗ねて今を舞う | 堀田 志保 | |
散る花のわずかばかりの香を拾う | 鬼頭 照苑 | |
「洗う」 倉知 武好 選 | ||
洗脳をされたか黒を白と言う | 佐藤 文子 | |
身辺調査 細かい網を用意する | 荒川 照美 | |
悲喜こもごも五臓六腑を洗う酒 | 大野 恵子 | |
「二刀流」 加藤 由美 選 | ||
清濁を呑んだ大器はたじろがぬ | 廣田 洋江 | |
二役を見事にこなす愛と憎 | 加藤田鶴子 | |
立ち位置で酸いも甘いも嚙み分ける | 森 峰義 | |
「雑詠」 荒川八洲雄 選 | ||
争いのメトロノームが止まらない | 松原ヒロ子 | |
ルート3抱いて少年Aの旅 | 川村 道子 | |
木の芽立ち物みな弾みララルリラ | 関 恒子 |