歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
令和6年7月句会の秀句 |
「 酒 」 木原 恵子 選 | ||
時どきは酒で洗っている命 | 髙木みち子 | |
杯の底に見果てぬ夢がある | 松原ヒロ子 | |
地酒しみじみ古里が好き人も好き | 朝岡えりか | |
「どっかり」 朝岡えりか 選 | ||
まだ男寡黙に守る道がある | 赤星 陽子 | |
景気の浮沈ココロ動ぜぬ創業者 | 山田 初男 | |
ぶれの舞い君の背中に付いてゆく | 赤星 陽子 | |
「丸 い」 阪本 周司 選 | ||
なお走る丸い命になれるまで | 赤星 陽子 | |
すべり台西瓜は着地どうするか | 杉本 憩舟 | |
「ありがとう」ざらつく日々を丸く生き | 荒川 照美 | |
「ひらめく」 梶田 隆男 選 | ||
ひらめいて孤高の象が群れを出る | 朝岡えりか | |
朱を足してひらめく墨の一行詩 | 位田 仁美 | |
野の花へひらめく蝶も命懸け | 鬼頭 照苑 | |
「コーヒー」 原田 多喜 選 | ||
雨音に溶けてコーヒー落ちる朝 | 住田勢津子 | |
コーヒーはシュール時計に針がない | 朝岡えりか | |
珈琲を淹れるその後は聞かぬまま | 喜多村正儀 | |
「雑 詠」 赤星 陽子 選 | ||
ひとりの名しるす小筆の息遣い | 喜多村正儀 | |
咲いて散る無常も知って生きる今 | 江崎 秀子 | |
手付かずの瓦礫を撫でていく夕陽 | 朝岡えりか |