歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
第134回 中部地区川柳大会入選句 |
(当日部門)「 能 」 猫田千恵子 選 | ||
効能を信じお膝にマヨネーズ | 橋本 悟郎 | |
月あかり超能力を使えそう | 樋口 りゑ | |
能書きはいいから秋を連れて来て | 松浦美津江 | |
(投句部門) | ||
能面を取れば優しいパパの顔 | 鏡味しょう子 | |
(当日部門)「 能 」 山下 吉宣 選 | ||
母性本能さらり男の骨を抜く | 鈴木千代見 | |
能書きはそこまで真実にノック | 堀田 志保 | |
羽衣を返す人間試される | 大嶋都史子 | |
(投句部門) | ||
ポテンシャル咲かそう少年が走る | 堂上 泰女 | |
(当日部門)「湧 く」 島津 敏子 選 | ||
勇気湧くいま一条の虹が立つ | 本条みさ子 | |
涌き水の如く闘志が燃え上がる | 梶 泰榮 | |
一本のペン湧きあがる人間味 | 髙木みち子 | |
(投句部門) | ||
核廃絶二度と湧かせぬキノコ雲 | 杉浦 きみ | |
(当日部門)「湧 く」 今田 久帆 選 | ||
話の泉こんこんと湧く母の膝 | 加藤田鶴子 | |
涌き水の澄んで生き方問うている | 荒川 照美 | |
朝の陽をごくり命が走り出す | 宮内多美子 | |
(投句部門) | ||
夢ばかり湧いて現実掴めない | 木村 洋 | |
(当日部門)「しっとり」 大島 凪子 選 | ||
たしなみの文化が眠る桐箪笥 | 松原ヒロ子 | |
抱擁に胸の乾きが溶けてゆく | 加藤 瞳子 | |
浮世絵のポーズで気取るパリジェンヌ | 杉本 憩舟 | |
(投句部門) | ||
ざわめきの埒外 桔梗咲いている | 表 よう子 | |
(当日部門)「しっとり」 安西 廣恭 選 | ||
しっとりと五感ほどける風の私語 | 江崎 秀子 | |
追憶の欠片と歩く月の道 | 佐藤 文子 | |
おぼろ月式部の文と懇ろに | 佐藤 文子 | |
(投句部門) | ||
奉灯にしっとり初夏の祭り笛 | 岩崎 光人 | |
(当日部門)「バトン」 水野奈江子 選 | ||
五線譜は破調 独裁者のタクト | 佐藤 文子 | |
生前葬終えて飛び出す月旅行 | 織田 広花 | |
イマジンをバトンのようにして繋ぐ | 大嶋都嗣子 | |
(投句部門) | ||
後世に繋ぐ戦禍のないバトン | 宮尾 柳泉 | |
(当日部門)「バトン」 荒川八洲雄 選 | ||
大空を舞ったバトンだ揺るぎない | 柴田比呂志 | |
五線譜は破調 独裁者のタクト | 佐藤 文子 | |
潔いバトンタッチへ架かる虹 | 赤星 陽子 | |
(投句部門) | ||
指揮棒よ引き出せ人の多様性 | 梅尾 芳香 |