歴史と伝統の中日川柳会の秀句

平成25年12月句会の秀句
「タッチ」
大勝利歓喜溢れるハイタッチ 東風
安倍総理タッチもさせぬ秘密法
タッチの差人生にある泣き笑い 孝子
「かたむく」
原発の地盤傾く日本国 忠雄
甘言へ傾く耳はほぞをかむ 貞子
知らぬ間に傾く背骨活入れる 由美子
「継続」
橋のない川をどこまで辿るのか 伸江
一粒の種が未来へ戸を開ける 自津夫
未知の森めざし接木をくり返す 洋江
「呟く」
ひとり言ひとりの闇を思い知る 文子
呟いて自分の位置を確かめる 隆男
呟いた一語に揺れる砂の城 絢子
「襖」
張り替えた襖と第九聴いている ヒロ子
個の時代襖がドアになる暮らし 照美
独り身の襖に刺さるもがり笛 由美
「雑詠」
石鹸の香りに油断してしまう 文子
明日会う風が楽しみ雑記帳 田鶴子
   碑文書く傘寿が腰に活入れる    雄泉

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