歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
平成26年11月句会の秀句 |
「トップ」 | ||
先頭の一語に千の矢が刺さる | 照美 | |
頂点の生きた背中に雪崩跡 | 和喜子 | |
トップに立つ証砂塵が舞いあがる | 隆男 | |
「果たす」 | ||
母の役果たし女の巣に戻る | 時任敏子 | |
重責を果たし枯淡の丸い背な | 友子 | |
約束を一つ果たした菊日和 | 文子 | |
「焼く」 | ||
焼き切れぬ煩悩ばかり責めてくる | 英昭 | |
藁一本灰に不屈の跡がある | 文子 | |
野火走るすべてを許す時が来た | 照美 | |
「鎖」 | ||
運命の鎖を揺らし生きている | よね | |
手鎖をされても夢は描けます | 伸江 | |
鎖解く海は碧さを増していく | 絢子 | |
「ぎっしり」 | ||
ストレスをぎっしり溜めた衣紋掛け | 照苑 | |
百編の挽歌で埋めた置手紙 | 文子 | |
悲歌愛歌ぎっしり沈む涙つぼ | 由美 | |
「雑詠」 | ||
信頼が一途な夢を駆り立てる | ヒデ子 | |
枯草の下で生きてるど根性 | 田鶴子 | |
リベンジを秘めて明日の風に立つ | 隆男 |