歴史と伝統の中日川柳会の秀句

平成27年2月句会の秀句
「余計」
私には一日もない余計な日 俊子
無駄を積み命の幅を広くする 絢子
積年の余計なものを洗う日々 ヒキノ
「矛盾」
返し針する人だけどよく転ぶ 昌子
梓弓引いて矛盾を振り払う ヒロ子
辻褄の合わぬところへ酒を注ぐ 憩舟
「珍しい」
優曇華が咲く日を待っている野望 一荘
独裁を許す日本の民主主義 冨士夫
青いバラで愛の告白などいかが 山口和子
「抜群」
とびっきりの笑顔が扉明けにくる のどか
出色の春の女神にまだ逢えぬ 貞子
コントロール抜群妻の変化球 勢津子
「施す」
モザイクをかけて守った自尊心 照美
ほんのりと紅を施す紙の雛 田鶴子
施肥をして花の余剰に酔っている 文子
「雑詠」
介護する心を磨く爪を切る なお子
梅一輪弱者の側に立つコラム 照美
確定申告庶民は乗れぬ花電車 真澄

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