歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
平成27年4月句会の秀句 |
「やみくも」 |
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やみくもに走る若木をどう伸ばす | 洋江 | |
やみくもに宥めて傷を深くする | 和喜子 | |
やみくもに走り女神とすれ違う | 隆男 | |
「止める」 |
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終止符を打って明日を晴れにする | 文子 | |
逡巡は止そう葉桜光りだす | 洋江 | |
止めたとて男だ旗は高く振る | 正塔 | |
「活気」 |
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火を跨ぐまだ捨てられぬ正義感 | 洋江 | |
一閃の恋へ五感が弾みだす | 文子 | |
丹田に男の活気溜めている | 隆男 | |
「モラル」 |
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一滴の雫の中の倫理観 | ヒデ子 | |
煩悩を洗いつづけているモラル | 文子 | |
ゆっくりと水位を上げる人の道 | 絢子 | |
「外す」 |
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いさぎよく指輪を外す覚悟です | 由美 | |
肩の荷を下ろし付箋を外す夜 | 島津敏子 | |
大人へのステップ時に踏み外す | 雅子 | |
「雑詠」 | ||
気高さの匂う背中が道しるべ | 和喜子 | |
ほどいてほどいて私に戻りたい四月 | 小久江明子 | |
励ましの言葉は要らぬ手を添える | 時任敏子 |