歴史と伝統の中日川柳会の秀句

平成27年7月句会の秀句
「口」
軽口にたっぷり混ぜてみる本音 勢津子
毒舌も混ぜた祝詞にある温み みち子
蛇口全開今日の命をまず洗う 久子
「ゆがむ」
胸奥の歪みを拭う大落暉 貞子
正論をゆがめたペンに錆が浮く 自津夫
鈍色の少しゆがんだ壺が好き ヒロ子
「防ぐ」
百年の不戦でギネス飾りたい 一荘
悪防ぐ監視カメラの悲しい眼 忠雄
圧力を除けば丸くなる楕円 嘉山
「妥協」
妥協案リンゴの皮は薄く剥く 久子
半歩ずつ譲れば肩もぶつからぬ 友三郎
妥協してあっさり消える美辞麗句 英昭
「シャープ」
切れ味がシャープで論点が光る 孝子
泣くことを知らぬシャープな女眉 ヒキノ
切れ味はシャープ批判も包丁も 由美
「雑詠」
百態の機微をみてきた女眉 久子
シナリオの隙間で待っている狼煙 絢子
文月の雨は私を裏返す よね

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