歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
平成27年10月句会の秀句 |
「あした」 |
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不確かなあしたへ今日を濃く生きる | 孝子 | |
あしたこそ拳を握る大落暉 | 友子 | |
あしたには消える正面かも知れぬ | 文子 | |
「ぴったり」 |
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ぴったりと合わす諸手に罪を抱く | 文子 | |
ため息をあうんに変えた夫婦道 | 美津江 | |
合致した思いが明日の道 | 絢子 | |
「値打ち」 |
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わたくしの値打ち月夜の感受性 | 久子 | |
子を抱いて平和の価値を深く問う | 和喜子 | |
学び舎の真価は数字では問えぬ | 八洲雄 | |
「くつろぐ」 |
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コンセント抜いて私を解き放つ | 由美 | |
いのちまでゆったりほぐす菩薩の絵 | 和喜子 | |
くつろいだ姿勢に崩れない気品 | 絢子 | |
「順調」 |
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順調に化粧わたしも山なみも | よね | |
絶好調じんじんたぎる火の鼓動 | 和喜子 | |
意をくんで純に育てた青りんご | 金次 | |
「雑詠」 |
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失敗がいつか私の隠し味 | ヒロ子 | |
白い画布どの子も輝けるように | 照美 | |
金木犀ぼくもオーラを発したい | 八洲雄 |