歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
平成28年2月句会の秀句 |
「いずれ」 |
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彩雲やふと散骨を考える | 文子 | |
この汗にいずれ陽の差す時が来る | 陽子 | |
哀歌抱くいずれ花野も春の歌 | 道子 | |
「転ぶ」 |
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空転の時を刻んだ夢いくつ | 文子 | |
転ぶ度年輪の幹太くする | 千代子 | |
自尊心転んだ傷を抱いている | 照美 | |
「ひたすら」 |
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ひたすらに生きる背中が美しい | みち子 | |
正夢へ貫き通す初一念 | 剛史 | |
墨すってすって一字を輝かす | よね | |
「自然」 |
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命燃ゆやがて大河の一滴に | 照苑 | |
ひょうひょうと風にまかせて雪の中 | 嘉山 | |
シンプルに生きて流れる川になる | 道子 | |
「いただく」 |
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両の手でいただく天の試練なら | 和喜子 | |
いただいた恩私の核になる | 節子 | |
賜った命真っ直ぐ立っている | 絢子 | |
「雑詠」 |
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春切符四温のドアを抜けてくる | よね | |
激動へブレぬ軸足凛と立つ | 和喜子 | |
大空の視野で人科の愚を悟る | 道子 |