歴史と伝統の中日川柳会の秀句

平成28年4月句会の秀句
「スピード」
ローカル線窓いっぱいの大夕暉 芳江
急がずにゆっくり癒す介護椅子 千代子
光陰の早さを横に苔の庭 照美
「面白い」
照る日雨の日ああ面白きいのちの絵 道子
能面のセンスが跳ねる面白さ 剛史
生きるっていいな咲いては散るさくら 勢津子
「頃合」
一瞬の間合い発止と面を撃つ 東風
ブレーキに弱い身の程の欲望 絢子
冷静になるのを待って諭すひざ 田鶴子
「気付く」
最高のしあわせ今日もあさが来た 甫子
丸洗いしてから気付くわたし彩 のどか
落日へやがて一人になる残余 金次
「おくて」
アラフォーにやっと芽吹いた出世欲 一荘
晩成を信じ静かな砂時計 洋江
おくて同士恵まれました子沢山 孝子
「雑詠」
順風の予感へ陣を立て直す 武好
伸びる芽へ今春光は惜しみない 文子
両の手で包めばきっと発芽する 隆男

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