歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
平成28年5月句会の秀句 |
「揺らぐ」 |
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慈愛ふつふつ揺りかごを揺らす手に | 文子 | |
決心が揺らぐ涙を見た日から | 俊子 | |
水無月のゆれる心を立て直す | ヒロ子 | |
「未来」 |
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青雲を抱くと未来が透けてくる | 節子 | |
風薫る心はいつも未来形 | 冨士夫 | |
長生きは未来の旗を離さない | 昌子 | |
「長い」 |
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大河滔々久遠のいのち滾らせて | 道子 | |
火花散らして長続きする仲間 | 隆男 | |
満月も新月もある長い旅 | 和喜子 | |
「気付く」 |
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軸足のぶれぬあなたが道標 | 文子 | |
標的へ渾身の汗しぼり抜く | 和喜子 | |
躾糸母の標がここにある | ヒロ子 | |
「標」 |
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棘ぬいてバラのプライド消えていく | 仁美 | |
足跡が消えてあの娘は星になる | 泰栄 | |
視界からヒト科が消えているスマホ | 八洲雄 | |
「雑詠」 |
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信念のひとつと川を遡る | 文子 | |
譲れないものあり帯はややきつめ | 陽子 | |
まずは食べゆっくりいろは考える | 和子 |