歴史と伝統の中日川柳会の秀句

平成28年8月句会の秀句
「へとへと」
老老介護愛と汗との二十五時 道子
へとへとの箍しめ直す八合目 友子
へとへとの足を救った石清水 みち子
「のせる」
八月の譜面にのせる鎮魂歌 ヒロ子
手の平にのせてわたしの色にする 時任敏子
文学の雫を乗せて秋が来る ヒロ子
「ライター」
ライターの一閃闇を炙り出す 八洲雄
ライターのペン滾る深夜のデスク 節子
ライターの夢今も追う汗の自負 剛史
「扉」
扉全開失うもののない強さ 照美
決断の扉一気に開け放つ 東風
ノックする勇気なければ戸は開かぬ 和子
「欲しがる」
業なれや壺満たしても満たしても 文子
にんげんの証五欲がまた疼く 道子
彷徨の果て神仏の手を探す 和喜子
「雑詠」
不条理へ確と物言う葦であれ 文子
祈りとは深くつつまし紙の鶴 洋江
心魂を磨き無明の闇を削ぐ 和喜子

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