歴史と伝統の中日川柳会の秀句

平成29年2月句会の秀句
「モデル」
因習へモデルチェンジの矢を放つ 陽子
生き方のお手本母の躾針 節子
如月のモデルのように梅ひらく ヒロ子
「差別」
冬の天格差社会をどう捌く あずさ
森羅万象朽ちた屋根にも陽は登る 文子
どんぐりの中でどんぐり選り分ける 洋江
「福」
福の神ほどよい風に乗って来た みち子
万福の手相に伸ばす今日の背な 英昭
神が撚る禍福の縄で縛られる 智子
「積もる」
まだ積もる探求心という快楽 英昭
寂寞がつもる追伸読み終えて 隆男
乾杯の死角で雪が降り積もる 田鶴子
「やましい」
やましさの欠片も持たぬ無一物 隆男
夕日背に罪悪感をどう消そう ヒデ子
魂に恥じないように生きてきた 和喜子
「雑詠」
人間が欲しいと言った過疎の村 末男
血迷った炎も生きてきた証 剛史
朝経をあげる自己愛かも知れぬ 文子

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