歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
平成29年3月句会の秀句 |
「チェンジ」 | ||
チェンジしたバトン伝統守り抜く | 島津敏子 | |
万物流転戻らぬ日々に血が疼く | あずさ | |
火を踏んでやっとチェンジの絵が描ける | 照美 | |
「あがる」 | ||
断捨離へ五欲残して雨あがる | 冨士夫 | |
呪縛から抜けて私の雨あがる | 英昭 | |
終章は私の彩に染めあげる | 自津夫 | |
「指す」 | ||
千羽目の鶴が目指した神の胸 | 文子 | |
海に向く無限の夢を櫂にして | 和喜子 | |
あの日まで平和を指していた時計 | 由美 | |
「砂」 |
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一粒の砂も道理を秘めている | ヒロ子 | |
砂絵描くはみ出すことを恐れずに | あずさ | |
慟哭を砂が聞いてる津波跡 | 貞子 | |
「ばさばさ」 | ||
戦後史を支えた母の乱れ髪 | 文子 | |
ばさばさの土耕して今の城 | 瑞恵 | |
ばさばさの天地ヒト科のエゴを問う | 照美 | |
「雑詠」 | ||
したたかにプラスの風を孕む真帆 | あずさ | |
触れられて素直に開くドアが好き | 冨士夫 | |
いのちうたかた林檎に歯形たてながら | 文子 |