歴史と伝統の中日川柳会の秀句

平成29年12月句会の秀句
「どうせ」
どうせなら熱い話をしませんか 川村道子
だってでもどうせがボクの常套句 松浦美津江
どうせ散る覚悟で燃える寒椿 加藤田鶴子
「燃やす」
点滴は弥陀の涙よいのち燃ゆ 浅井典子
赤々と燃やす命の尊さよ 田川マユミ
燃犀の人に学んだ知恵袋 冨田末男
「年」
年暮れる私は何を残せたか 佐々木孝子
その年にならねば見えぬものがある 松原ヒロ子
落ち葉焚く生年月日ひとつ焚く 佐藤文子
「くりくり」
凍天や邪心みすかす仁王の目 梶田隆男
紙風船行き付く先はどんなとこ 大井恵子
剃髪のうなじに残る未練かな 小柳津絢子
「払う」
柿落ちる過去に返せぬ恩がある 廣田洋江
傷口を縫えばはらりと落ちる過去 橋本あずさ
身の底の邪念を払う大落暉 小林和喜子
「雑詠」
会者定離燃える余章を響き合う 小柳津絢子
冬は鋭角こころ揺さぶる虎落笛 浅井典子
伸びる芽の宙を広げる読み聞かせ 村上ひろみ

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