歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
平成30年2月句会の秀句 |
「わずか」 橋本悟郎 選 | ||
ミクロンの世界が秘めているロマン | 荒川八洲雄 | |
早春の薄日の先にある希望 | 赤星陽子 | |
ステージ5希望は捨てぬ生きる覇気 | 大野恵子 | |
「つぶやく」 梶田隆男 選 | ||
つぶやきの波紋が揺らす座標軸 | 山﨑甫子 | |
三寒のつぶやき花はちゅう躇する | 大野よね | |
言い分はないとつぶやく古時計 | 森峰義 | |
「干す」 原田多喜 選 | ||
ゆっくりと心を干して見えるもの | 佐藤あや子 | |
迎合しないたとえ干乾しにされてでも | 佐藤文子 | |
干されても芯は揺がぬ男の譜 | 荒川照美 | |
「耳」 赤星陽子 選 | ||
耳順いま一気に坂を登り切る | 荒川照美 | |
力にはなれぬきれいな耳を貸す | 小林和喜子 | |
耳栓を抜くと噂がなだれ込む | 梶田隆男 | |
「悪い」 浜口剛史 選 | ||
悪人正機信じてなおも揺れる葦 | 佐藤文子 | |
も一人の私の中の悪を斬る | 小林和喜子 | |
負の連鎖断ち切りたくて途中下車 | 織田広花 | |
「雑詠」 加藤田鶴子 選 | ||
丁丁発止迫る老化と渡り合う | 青山良巳 | |
年重ね母は巧みに渋を抜く | 猿渡智子 | |
入魂の一作海が満ちてくる | 小柳津絢子 |