歴史と伝統の中日川柳会の秀句 |
平成31年1月句会の秀句 |
「健やか」 三好金次 選 | ||
健やかに新元号を待つ鼓動 | 戸田冨士夫 | |
健やかに生きる心を耕して | 住田勢津子 | |
健やかな証五欲は確とある | 佐藤文子 | |
「兆し」 橋本あずさ 選 | ||
ひと筋の光を探す時化の海 | 川村道子 | |
石ひとつ味方に投げて見る波紋 | 鷲尾貞子 | |
兆しあるだけで嬉しい一分粥 | 荒川照美 | |
「あっさり」 原田多喜 選 | ||
あっさりと打った句点が呼ぶ火種 | 小柳津絢子 | |
竹を割る主張だしけの海が凪ぐ | 荒川照美 | |
浅学があっさり透けた語り口 | 小川正塔 | |
「祝う」 戸田冨士夫 選 | ||
何よりの祝いあなたと生きている | 髙木みち子 | |
病む妻と心静かに祝う膳 | 廣田洋江 | |
祝成人大海原は時化ている | 川村道子 | |
「筆」 佐藤文子 選 | ||
モットーは日々絶筆の火の気迫 | 浜口剛史 | |
爪一枚伏せて女の筆を執る | 橋本あずさ | |
散る花やひと筆描きで足るいのち | 川村道子 | |
「雑詠」 木村英昭 選 | ||
安穏の陰に伴侶の立ち泳ぎ | 浦山久仁重 | |
大切な宝は素手で持てるだけ | 梅尾芳香 | |
今日もまた生きて感謝の石を積む | 戸田冨士夫 |